酒造りの流れ
FLow製造工程表(純米酒黒牛の標準仕込において)
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STEP1
「精米」
原料米には、100%国産の酒造好適米を使用しています。
和歌山県酒造組合連合会さま、JAさま、各米穀業者さまから、トレーサビリティを確保しながら仕入れた玄米を、自社精米工場にて精米しています。
精米工程で発生した米糠は、米穀関連業者さまに出荷しており、加工原料等にされます。 -
STEP2
白米の「枯らし」
精米された直後の白米は過乾燥状態なので、2~3週間程度静置し、水分を安定させます。
これを"(白米の)枯らし"といいます。 -
STEP3
「洗米」
枯らした白米を洗います(洗米)。
10℃以下に冷却した仕込み水を用いて、少量ずつ白米を洗います。洗った白米は水に浸漬する時間を秒単位で調整し、水切りを行います。
これにより、白米に適切な水分だけを含ませる、"限定吸水"状態にします。 -
STEP4
「蒸し」
「甑(こしき)」という白米を蒸す設備を使用し、洗った白米を蒸します。
弊社の甑は、水を沸騰させた清浄蒸気と二重壁構造の採用で、均質な蒸し上がりの蒸米が得られます。
また、過熱機を用いた乾燥蒸気で強く蒸し上げる事で、酒造りに適した蒸米に仕上げます。 -
STEP5
「仕込み」
仕込みは3回に分けて行う「三段仕込み」を行います。
4日間かけ、少しずつ仕込む量を増やしていく、日本酒独自の仕込み方法です。
蒸し上がった米は十分に冷ましてから仕込みます。1日目 添(そえ)仕込み・・・酒母に仕込み水、麹、蒸米を加える。
2日目 踊り(おどり)・・・・仕込みは行わず、酵母の育成を図る
3日目 仲(なか)仕込み・・・仕込み水、麹、蒸米を加える。
4日目 留(とめ)仕込み・・・仕込み水、麹、蒸米を加える。
また、醗酵中の酵母の状態を見極めながら、少量の仕込み水を醪に加える「追い水(おいみず)」という工程も適宜行います。 -
STEP6
「圧搾(搾り)」
十分に醗酵した醪は、時期を見極めて、専用の圧搾機で搾り工程を行います。この工程を「上槽(じょうそう)」とも言います。
この工程により、醪は原酒(生原酒)と酒粕に分離されます。 -
STEP7
「貯蔵・熟成」
圧搾された原酒は蔵内のタンクに移送され、熟成過程に入るまで次の処理を行います。
- ろ過
上槽後の原酒には醪中にあった酵母や、酵素等のたんぱく質が残存します。上槽後数日すると、それらが凝縮した滓(おり)も発生します。これらの成分は生原酒の品質を変質させるため、速やかに中空糸繊維フィルターを用いたろ過処理を行い、不純物を除去します。
- 火入れ
ろ過処理を行った生原酒は一定程度熟成させたのち、プレート式火入れ装置を用いて火入れ(殺菌)を行い、蔵内タンクにて貯蔵・熟成させます。
- ろ過
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STEP8
「瓶詰〜出荷」
タンク内で熟成された原酒は以下の工程で適宜瓶詰し、出荷します。
- ろ過
貯蔵熟成された原酒には再び滓が発生しているので、あらためて中空糸繊維フィルターでろ過を行います。
- 加水
原酒のアルコール度数は18℃以上と高いので、16~15℃に加水調整します。
- 瓶詰
加水した原酒は、プレート式火入れ装置で加熱殺菌し、クリーンブース内にて充填します。
その後、ラベル貼付け、包装を経て出荷されます。なお、各工程にて目視検査を徹底しています。
- ろ過