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株式会社名手酒造店カーボンゼロ参加宣言

 2021年頭にあたり表明します。
 国は2050年までにCO2等温暖化ガスの排出を実質ゼロにすると宣言しました。我々中小企業も努力が必要になるとは思うし、地球温暖化阻止に貢献するのは望むところではあります。しかしながら当社においては経営個人及び関連会社が林業用山林を保有してきており、より積極的な参加をしない限り、これまでの負担や活動意義を損なう可能性があると考えました。

 林業は現在、木材生産のための育林という観点からは、ほぼすべての地域と条件において、補助金なしに維持できない状態にあります。かつては資産を公開することを避けるのが一般でしたが、驚異的な森林価格の下落の結果、隠す意味もなくなり、企業の社会的責任CSRを示す役割を担わせ、さらには酒造部門において諸施策の推進、連携手段として活用することを決意しました。社会的に脱炭素化の動きが強まれば、対策のための機械設備の導入、生産工程の高効率化、化石燃料の価格上昇の受忍の他、排出権を買わされたり、特別な追加税を課されることが予想されます。当社の立場を積極的意味で活かすことを考えてきて、漸くたどり着いたのが、「迫られる前にやってしまえばよい。」というものです。
 行動を先に出せば、微力な者の立場を、政府等が示してくるであろうルールに、少しでも反映させることができるのではないかと考えたのです。少なくとも国土保全にも貢献し山林を維持しているにもかかわらず、不公平な根拠で算出された排出権を購入させられるのは避けたい、という一存です。

 昨年までの数年間、当社は品質向上を主とした一連の設備投資を数年に亘り連続してまいりました。また今後も公共事業との関連で必要上の一部移転、設備交換も予想されています。これに伴い、エネルギー源の変更、設備改良に加え、蓄電器、自家消費型太陽光発電の導入検討等により、温暖化ガス排出実質ゼロ化に率先して取り組む方針です。また現在、使用電力、燃料等の分析を進めるとともに、グループで保有する森林の蓄積量、年間成長量、ひいては二酸化炭素吸収量の分析を進めております。今後、何らかの形で経過、到達度をお示しできればと考えております。